知ってる?ワイン話
大阪万博で出会う気品の味──アルザスワインの代表、リースリングの魅力とは?
[公開日]
アルザスがフランスパビリオンに史上初出展!ワイン初心者にもオススメのアルザスを代表するワイン品種「リースリング」について知ろう
2025年大阪・関西万博のフランスパビリオンに、ワイン産地としては史上初めて「アルザス」が公式出展します。
フランス東部に位置するこの地域は、美しい村々とともに、個性豊かな白ワインの産地として知られています。
今回の万博をきっかけに、ワイン初心者から愛好家までがアルザスの魅力に触れられるまたとないチャンスです。
第一弾として注目したいのは、アルザスを代表する品種「リースリング」。
そのエレガントな味わいと奥深い歴史には、ワインに興味がある人なら誰もが惹かれるのではないでしょうか。
リースリングってどんなワイン品種?アルザス産の特徴は?
洋梨や桃のような果実味に、レモンやグレープフルーツなどの柑橘の風味、さらに白い花やアニス、クミンといったスパイスがほんのりと香る──そんな繊細で気品ある味わいが、アルザス産リースリングの特徴です。
土壌の特性が反映された「火打ち石」や「ペトロール」といったミネラル香も、グラン・クリュや優れた区画で生まれるリースリングではよく現れます。
アルザスワイン全体の約3割を占めるこの品種は、土地と歴史に深く根づいた存在なのです。
実は千年以上の歴史あり?
リースリングの起源はライン川流域と言われています。
ドイツのラインガウ地方で9世紀に栽培が始まったとされ、アルザスで本格的に広がったのは15世紀後半から。
実はこのリースリング、古代ローマ時代の葡萄「Argitis minor」の子孫だという説もあります。
また、ヨーロッパの地図を塗り替えた「ヴェルダン条約」の翌日に、当時の王ルートヴィヒ2世がリースリングの前身とされる品種の植苗を命じたという記録も残っています。
リースリング種が歴史の中で愛されてきたことがわかるとともに、ワインが文化遺産であることが感じられるエピソードです。
どんな料理に合うの?
2008年全日本最優秀ソムリエの森覚氏は、「リースリングは季節を問わず料理に寄り添える懐の深さがある」と語ります。
春夏は軽やかな料理と、秋冬は熟成して複雑さを増したリースリングと……など、シーンに合わせて楽しみ方は自在です。
また、2022年のフランス最優秀ソムリエであるグザヴィエ・チュイザ氏は、「日本酒のようにピュアで繊細なワイン」とリースリングを評価します。
日本食との相性も抜群で、魚介類や白身肉、チーズ(特にシェーブル)とのペアリングは一度は試してほしい組み合わせとのことです。
大阪万博で、ワインの未来と出会おう
アルザスのリースリングワインは、ただ美味しいだけでなく、歴史や文化、またワインを愛する人々が磨いてきた技術がぎゅっと詰まった一杯です。
大阪万博で、歴史と伝統を受け継ぐワインに触れながら、その未来に思いを馳せてみませんか?
2025/07/22 アルザスワイン委員会 プレスリリースより引用
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