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『山紫(やまむらさき)』長野県伊那市と信州大学が作り上げたやまぶどうワイン
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(山紫 写真提供:伊那市観光株式会社)
伊那市と信州大学が7年もの時間をかけて作り上げた「やまぶどうワイン」。
その時間が2014年6月に「おいしさ」となり世にお披露目されたそのワインこそ『山紫(やまむらさき)』です。
原材料のやまぶどう
平成18年から取り組みを始めた「伊那ぶどうワインプロジェクト」は、信州大学農学部と長野県伊那市が連携し、遊休荒廃農地の有効活用、新たな特産品の開発による農業振興など、地域の活性化を目指した取り組みの一つで、伊那市の気候に合い、健康に良い成分を多く含むワイン用やまぶどうの新品種「信大W-3」が育成されました。現在、伊那市内の3軒の農家で栽培されており、平成27年は、やまぶどう約817kgを収穫しました。
年々耕作放棄面積が増加し、全国でも遊休荒廃農地の活用方法が模索される中、「ワイン用やまぶどう開発」は非常に有効な活用方法だと思います。
このやまぶどうには、ポリフェノール(スチルベン、プロアントシアニジン)が他の品種のぶどうよりも多く含まれております。ポリフェノールは、長寿や生活習慣病予防のための抗酸化物質と考えられています。
美味しくワインを飲むことで、健康にも地域活性化にも役立つ。一石三鳥の良い事尽くしですね!
(山紫 写真提供:伊那市観光株式会社)
やまぶどうワイン
平成27年産(2015)やまぶどうは、平成27年10月から伊那ワイン工房(有限会社ムラタ、長野県伊那市美篶5795)で醸造されていて、8ヵ月の熟成期間を経て平成28年6月に初出荷となりました。
ワインボトルは720mlのフルボトルで、600本の限定出荷(レアワイン)です。ワインは濃い紅赤色で、味わいはやまぶどうらしい力強さと酸味のあるフルーティーなものに仕上がっております。辛口の本格的な赤ワインですが、突出した強い酸味ではなく、熟成感すら感じさせる深い香りとフレッシュで野性味のある味わいのバランスが、他にはないやまぶどう「信大W-3」の良質さを感じさせます。アルコール度数は13度です。
やまぶどうの野性味あふれる力強い味わい、しかも「限定」と聞くと益々入手したくなりますよね!ワインは市内の酒店や第三セクター伊那市観光が運営する施設で販売されます。
2016年冬には、樽仕込みのプレミアムワインを初めて発売する計画もあるそうです。樽はフランスから輸入されたフレンチオークを使用し、3月より110リットルのワインを熟成させています。ワインラベル(エチケット)のデザインは東京藝術大学の学生が制作を予定しています。2016年11、12月をめどに、フルボトル70本とハーフボトル(375ミリリットル)120~130本が発売される予定です。こちらも楽しみですね!
[写真情報提供・協力]
伊那市観光株式会社
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山紫(やまむらさき)・2015
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