ワインNEWS
2015年のワイン国内シェア、メルシャン首位
[公開日]
[最終更新日]
日経産業新聞の2015年日本国内シェア調査が2016年7月25日に発表された。
各種分野のシェアが発表される中、ワインでは2014年に引き続き、メルシャンが首位。前年比の0.7%減の17.5%だった。
続く2位も、前年と同じくサントリーワインインターナショナル。前年比0.3%減の14.8%となり、2年連続でのシェア減となった。
3位のアサヒビールは7%で、前年比1.0%増となり、前年に引き続き伸び率は上位2社を上回った。
ワインの国内販売量は、過去最高を更新した2015年。
チリ産などの低価格ワインの輸入が拡大したことが大きな要因である一方、国産葡萄を使用した日本ワインに対する評価が高まっていることも要因の一つに挙げられる。
特にアサヒビールは、500円前後のチリ産ワイン「アルパカ」がヒットしたことで、売り上げを伸ばした。
一方、メルシャンは輸入葡萄を使用した国産ワインの販売が伸び悩み、シェアを落とすことになった。
4位と5位のサッポロビール、キッコーマンも、2015年と同位をキープした。
企業名 | シェア(%) | 前年比(%) | |
---|---|---|---|
1位 | メルシャン | 17.5 | (-0.7) |
2位 | サントリーワインインターナショナル | 14.8 | (-0.3) |
3位 | アサヒビール | 7.0 | (1.0) |
4位 | サッポロビール | 4.4 | (-0.4) |
5位 | キッコーマン | 1.8 | (-0.2) |
国内販売量(課税・通関ベース) 38万8968kl(4.8%増)
出所 : 日経推定
2016/7/25 日経産業新聞より引用。
[関連記事]
2014年版のワイン国内シェア記事はこちらからご覧いただけます!
2016年版のワイン国内シェア記事はこちらからご覧いただけます!
[各社の主な取扱ワイン]
■メルシャン
カッシェロ・デル・ディアブロ シリーズ
■サントリーワインインターナショナル
サンタ バイ サンタカロリーナ シリーズ
■アサヒビール
アルパカ シリーズ
■サッポロビール
イエローテイル シリーズ
■キッコーマン
ソラリス シリーズ
[2016年8月18日追記]
2015年日本国内シェア調査の結果に関し、日経産業新聞はさらに掘り下げた分析記事を掲載した。
チリ産ワインが市場のシェアに重要な役割を果たしたことは先般の発表において解説されたとおりだが、前年比0.7%減となったメルシャンにおいても、チリ産ワインは販売量を伸ばしていた旨が明らかになった。
メルシャンが国内販売元となっているチリ産ワインには、「カッシェロ・デル・ディアブロ」「ラデラ・ヴェルデ」などがあり、特に「カッシェロ・デル・ディアブロ」はプレゼントキャンペーンなどの企画で消費者の認知度が高まったと予測される。
日本国内では、ワインは従来、飲食店などで飲むケースが多かったが、近年は家庭でも日常的に愛飲されるようになってきている。
そのため、スーパーなどで購入するデイリーワインにも、本格感を求める傾向が強まり、低価格の輸入ワインに対する注目は今後も高まるものと予想される。
また、日本国内で収穫した葡萄を使用し国内で醸造する「日本ワイン」の人気が高まっていることも今後を占う上で重要な要素と国内ワイン業界では考えられている。
2016/8/18 日経産業新聞より引用。
特に「カッシェロ・デル・ディアブロ」、テーブルワインとはいえ1,000円超で、「アルパカ」シリーズと比較するとワンランク高い価格帯なのですが、にも拘わらず高い人気を誇る商品です。
さすが、盗み飲み対策に悪魔の棲む蔵という噂を流したといういわくつきのワイン。
ちなみに駄目代もこのワイン大好きです!
また、日本ワインに関しては、2018年秋に制定される予定の「日本ワイン」の表記を巡る新たなルールなども、注目を集める一助となるのではないかと予想されます。
東日本大震災の復興の動きに伴い、東北にワイナリーが少しずつ増えていることも関係しているかもです。
東北のワイナリーもぜひ応援したいですね!美味しいワイン多いですよ!
[関連ワイン]
カッシェロ・デル・ディアブロ・カベルネ・ソーヴィニヨン・2012
カッシェロ・デル・ディアブロ・カベルネ・ソーヴィニヨン・2014
サンタ・ヘレナ・アルパカ・カベルネ・メルロー
サンタ・ヘレナ・アルパカ・シャルドネ・セミヨン
サンタ・ヘレナ・アルパカ・カルメネール
サンタ・ヘレナ・アルパカ・スパークリング・ブリュット
記事内の商品またはサービスに関する価格や消費税表記は記事公開当時のものです。
現在の価格と異なる、もしくは取り扱いが終了している可能性がありますのでご注意ください。
2014年シェアでも伸び率がダントツだったアサヒビールは、今回もまた伸び率を保持しています。
おそるべし、アルパカ。
しかし2016年はG7伊勢志摩サミットの影響でメルシャンのワインがかなり販売数を伸ばしたのではないかと思われるので、2016年シェアはまたメルシャンが勢いを取り戻すかもですね。
そして「国産ワイン」と「日本ワイン」の定義の違いが浸透し始めてきた影響か、海外の葡萄を国内で醸造する国産ワインの需要が低迷しているという分析が興味深いです。
確かに、日本ワインが持つ独特な魅力に、注目が集まり始めているように思います。
日本ワインと言うと、甲州種のワインが世界で注目されていますが、個人的にはヤマ・ソービニオン種やナイアガラ種の日本ワインもとても美味しいと思うので、ぜひ機会があったらお試しいただきたいと思います!