知ってる?ワイン話
~『神の雫』でワインを学ぶ~ 第22回「ルー・デュモン」
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日本人醸造家が造り手のフランスワイン『ルー・デュモン』とは
こんにちは、葡萄院冷庫です。
今回は、『神の雫』第9巻より『ルー・デュモン』について学びます。
『神の雫』第9巻には、日本人醸造家が造り手のフランスワイン『メゾン・ルー・デュモン・2003』が登場します。
『ルー・デュモン』とは
『ルー・デュモン』は日本人醸造家の仲田晃司(なかたこうじ)氏が設立したワイナリーです。
ルーデュモン仲田晃司さんat たまプラーザ東急ワイン売り場‼︎ここには3年振り、長野から今日いらしたようです!(◎_◎;) pic.twitter.com/hi88OCWxPA
— junnabe@水戸黄門様迄休み (@junbo3554) 2014年11月29日
仲田さん、また是非横浜へいらしてください。
『ルー・デュモン』設立の経緯
仲田晃司氏は、学生時代にフレンチレストランでアルバイトをしていたことがきっかけでワインを学ぶようになり、1995年に渡仏。
フランス語を勉強しながら各地の醸造家を訪ねて学び、研究を重ね、2000年にワイナリーを設立しました。
言葉もわからず渡仏してからわずか5年でのワイナリー設立。大変な努力をされたのでしょうね。
『デュモン』は山という意味です。
仲田晃司氏の生まれ故郷である岡山県にある松山城をイメージし、「心のなかにはいつも故郷がある」という想いで名前を付けたそうです。
日本人の職人魂が投影された、仲田氏のワイン造り
仲田氏のワイン造りは、テロワールや個性の徹底的な研究、弛まぬ努力の上に成り立っています。
古き良き日本人の職人的なこだわりが、ワイン造りの随所に見受けられます。
あの「ブルゴーニュの神様」と呼ばれたアンリ・ジャイエ氏も仲田氏のワインを絶賛。
アンリ・ジャイエ氏は仲田氏に「アイデンティティをワインに表現せよ」とアドバイスをしたそうです。
仲田氏はその精神をワイン造りに取り入れ、
「日本人としてのアイデンティティ」、「醸造家としての自然と人間に対する尊敬」
そんな想いをこめて「天・地・人」の描かれたエチケットを採用しました。
神の雫の中でも次のように語られています。
「天と地の間に人の一文字があるだろ
人は天と地によって生かされているメッセージなんだ」(神の雫第9巻より)
『メゾン・ルー・デュモン・2003』の味わい
神の雫において、『メゾン・ルー・デュモン・2003』は、
ゴッホの「花咲くアーモンドの小枝」を連想させるワイン、と紹介されています。
ゴッホは日本に憧れ、日本の象徴である桜や梅に似たアーモンドの小枝を描いたそうです。
画家ゴッホと弟テオの墓は寄り添っている。
ゴッホの遺作『花咲くアーモンドの枝』
情熱的な絵を描き苦悩し続けているゴッホをいつも支えていた弟テオ。
彼の生まれたばかりの息子のために春を待つかわいい希望の花を最後に描き残して亡くなった。 pic.twitter.com/V9W5Ej9PG6— 文田聖二 (@fumitaseiji) 2016年7月7日
仲田氏の造るワインは、ブルゴーニュワインらしい味わいと、日本を連想させるエキゾチックな味わいが融合した、独特の味わいです。
「ワインを通じてアジアの架け橋になれればと願っています」と語る仲田氏。
仲田氏のワインは現在アジア諸国を中心に販売され、高い評価を受けています。
同じ日本人として、今後のさらなるご活躍を期待したいですね!!
ルー デュモン レア セレクション ブルゴーニュ ルージュ 1998
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