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ICタグで偽造ワイン防止「コルクタグ」凸版印刷
[公開日]
凸版印刷株式会社は、ワインのコルク栓引き抜きや不正な穴開けを検知できるICタグ「CorkTag™(コルクタグ)」の開発を発表した。
「コルクタグ」は、ワインのコルク栓を外側から覆うラベル形状のICタグ。
上面・側面にそれぞれ断線を検知する回路を持っており、コルクの引き抜きはもちろん、上部に針で小さな穴を開けただけでも開栓を検知し、その履歴をICチップ内に記録する仕組みだ。
ICタグは通常、アンテナ回路が断線すると通信が不可能になるが、「コルクタグ」では検知回路が断線した後もICタグとして機能するよう、特殊ICチップを採用している。
また、NFC(近距離無線通信技術)対応であるため、スマートフォンをかざすことで、製品の開栓確認が可能となっている。
さらに、消費者が開栓した後も、スマートフォンをICタグにかざして産地情報などを読み取ることが可能。
キャンペーンWebサイトへの誘導など、マーケティング活用の可能性も広がっている。
「コルクタグ」は本格的な販売に先立ち、フランス・ブルゴーニュ地方の高級ワインメーカー「ドメーヌ・エマニュエル・ルジェ」で採用され、2016年12月より順次出荷されている。
認証セキュリティ事業を手がけるベルギーのSelinko SA社と共同で開発したブランドプロテクションシステムとして運用スタートした形だ。
「コルクタグ」は偽造ワインや不正な詰め替えからのブランドプロテクション用途として、国内外の高級ワイン醸造メーカーに向け、2017年1月中旬より本格的な販売を開始する。
価格は1本あたり約90円(30万本分の場合)。
2019年3月期に50社のワインメーカーでの採用を目指す。
2017/1/12 凸版印刷株式会社 ニュースリリース、
2017/1/16 日経産業新聞より引用。
「CorkTag™コルクタグ」紹介動画 / IC Tags for Tamper Detection
トッパン公式チャンネル
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動画を見ると、スマホをかざすだけで開封されているかどうかをすぐに確認できたり、ワインに関する情報が表示されたりと、なんだか魔法のようです……。
そして、ワインの詰め替えによる被害が増えているという話もかなり恐ろしいですね……。
以前、「チェコの古城に眠っていた19世紀のワインの味わいとは?!」でもコルク栓に極細の針を通して中身を抽出してテイスティングしたという情報があってびっくりしましたが、そうした技術が悪用されているというのは残念なことです……。
ちなみに、ワインラヴァーの方には御馴染みかと思いますが、「ドメーヌ・エマニュエル・ルジェ」は「神の雫」にもよく登場するワイン生産者。
ブルゴーニュの神様と称されるアンリ・ジャイエ氏の精神を受け継いだ素晴らしいワインを造り続けており、「神の雫」でも「エシェゾー
」「クロ・パラントゥ」などが取り上げられています。
これは確かに偽造品も多そう……「コルクタグ」が、ワインなどの偽造を防ぐものとなることに期待したいです!