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北海道、ワイン用葡萄苗木生産者の育成に乗り出す
[公開日]
北海道が、2017年春からワイン用の葡萄苗木生産者の育成に乗り出す。
輸入原料を含めた全国のワイン生産量は、2014年度に95,163キロリットルと2009年度比で33%の増加を見せており、北海道内でも23%増加している。
また、日本で栽培・醸造された「日本ワイン」の人気が国内外で高まる一方、日本全国でワイン醸造用の葡萄の苗木の不足が課題とされている。
北海道内での醸造用葡萄の収穫量もほぼ横這い状態で、ワインの増産に追い付いていないのが現状だ。
さらに、道内のワイナリーは2017年2月末時点で33軒と、10年前と比較し2.5倍に急増した。
その一方、寒冷地で葡萄の栽培が難しいということもあり、需要の高い欧州系の葡萄品種を北海道内で栽培する業者は非常に少なく、また清見種など北海道で開発された独自品種の苗木を育てるワイナリーも決して多くはない。
本州の苗木業者の多くは増産に対し慎重で、新規参入を考えるワイナリーにとっては苗木の確保が課題となってもいる。
こうした状況を踏まえ、北海道は2017年4月にも道内の複数の葡萄生産農家に苗木栽培を委託し、栽培データの収集を行うことを決定。
道内でも需要の多い、欧州系の葡萄品種であるシャルドネ種やピノ・ノワール種などの栽培を想定している。
それぞれの品種ごとの最適な育成条件や肥料などに関するデータを3年間かけて探る計画だ。
データ収集と並行し、道立総合研究機構が、葡萄の単位収量を増やす栽培技術などの研究も行う。
2017/03/24 日経産業新聞より引用。
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北海道での欧州系ワイン用葡萄栽培というと、北海道・余市産のピノ・ノワールを使用した「グランポレール 北海道余市ピノ・ノワール」を連想しますが、こちらも生産量はあまり多くないワインです。
ピノ・ノワール種を日本で栽培すること自体が難しいのだそうです。
参考: サッポロ「グランポレール」から新しい北海道ワインがリリース!コンセプトショップもチェック!
これから北海道が着手する苗木増産の研究が、国内での栽培が難しい品種の増産にもつながるといいですよね。