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ジェイコブス・クリーク、中国市場の開拓に注力
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オーストラリアを代表するワイン「ジェイコブス・クリーク」が中国市場の開拓に注力している。
中国でのオーストラリアワイン人気の高まりを受け、中国限定商品を投入したりテニスの全豪オープンでの広告に中国語表記を採用するなど、中国に向けたPRを強化している。
オーストラリア政府ブドウ・ワイン局調べによると、2014年1月~12月のワイン輸出量は、前年比1.9%増の7億リットルにのぼった。
中国向けは7.8%増の3,987万リットル。
なお、中国における輸入ワイン市場では、オーストラリアはフランス、チリ、スペインに次いで4位。
中国当局による「倹約令」の余波で高級フランスワインの消費が落ち込む中、やや手ごろなオーストラリア産が脚光を浴びているようだ。
また、食の西洋化が進む中国はジェイコブス・クリークの戦略地域に目されている。
テニスの全豪オープンでもジェイコブス・クリークの中国語表記である「杰卡斯」を壁面に描くほか、ブランドロゴを中国での市場調査で高評価を得たデザインに変更するなど、広告宣伝も中国市場を強く意識している。
ジェイコブス・クリークはオーストラリアでは750mlで1,000円前後が主流の、日常使いのテーブルワインとして人気が高い。
一方、中国では、2,000円~3,000円台のラインナップでプレミアム路線を狙う。
例として、中国限定販売の「1837 ザ・ソルウェー」は、実勢価格約7,000円。
中華料理にも合うしっかりとした味わいを求め、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローのブレンドにて仕上げた高級ワインだ。
商品名も、ブランドの基礎を作ったドイツ系移民にちなむなど、歴史を好む中国人消費者を意識している。
また、オーストラリア産ワインの人気を受け、投資も活発化している。
オーストラリアと中国が2014年に結んだ自由貿易協定(FTA)効果をにらみ、中国勢によるワイン畑への投資が増加傾向にある。
香港のコングロマリットの長江生命科学技集団は、2015年1月にワイン畑を約14億円(1,570万ドル)で豪マクウィリアムズ・ワインズ・グループから買収したと発表。
調査会社のコリアーズは、「通過安やFTAが追い風となり、オーストラリアのワイン畑に対する海外投資家の関心が高まっている」と語る。
2015/3/16 日経産業新聞より引用。
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倹約令もあって、一時のような超高級品がたくさん行き交う状況ではなくなったようですが、その分、価格帯が下がってさらに流通量が増えたという印象を受けます。
そんな中で、ジェイコブス・クリークは、ブランドロゴでも中国を強く意識するなど、かなり思い切った舵取りですね。
一方、中国勢によるワイン畑の投資も盛んになっているようですが、そのうち中国ブランドのワインが市場に多く出るようになるかもしれませんね~。