初心者でも3分でわかる!ワイン用語集
ボジョレー・ヌーヴォー(Beaujolais Nouveau)
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フランスのブルゴーニュ地方南部ボジョレー地区で生産される新酒
ボジョレー地区で生産されるワインの中でも、ガメイ種のみを使用してその年に新しく生産されたばかりの新酒がボジョレー・ヌーヴォーと名乗ることが許されています。
ガメイ種以外の葡萄品種が含まれるものは、ボジョレー・ヌーヴォーと名乗ることはできません。
また、日本語では表記ゆれが多く、「ボジョレー・ヌーヴォー」「ボージョレ・ヌーヴォ」「ボジョレ・ヌーボー」など様々に書かれますが、すべて同じ「Beaujolais Nouveau」を指した言葉です。
【初心者でもすぐわかる】11月第三木曜日にリリースされるボジョレー産の新酒
日本ではバブル期に流行して以来すっかり定着し、ワインに馴染みがない人にも広く知られるボジョレー・ヌーヴォー。
11月の第三木曜日が解禁日と定められていて、その日は世界中で様々なボジョレー・ヌーヴォーのボトルが開封されます。
ボジョレー・ヌーヴォーのリリース日を「解禁日」と呼ぶのは、フランス政府が発売日を正式に定めていることに由来します。
ボジョレー・ヌーヴォーが本格的に輸出されるようになった1968年以降、各ワイナリーが出荷の速さを競う傾向がみられるようになったことが原因となり、ワインとしての品質低下を防ぐ目的で、発売日が明確に定められました。
日本でボジョレー・ヌーヴォーが人気になった理由のひとつに、時差により先進国の中で最も早く解禁の時を迎えられるという点もありました。
バブル期には、空港まで行っていち早く飲むという人がいたという話もあり、流行のアイテムとして扱われていたことが伺えます。
ボジョレー・ヌーヴォーはその年にできたばかりの新酒のため、フレッシュで軽快な味わいが大きな特長です。
早飲みスタイルのワインとして生産されているため、長期熟成には適しません。
「2019年に買っておいたボジョレー・ヌーヴォーを2030年まで熟成させる」ということを行っても、美味しくはならないと思われますので、買った年に早めに飲んであげるのがオススメです。
また、同様に、デキャンタで熟成させても、(好みはありますが)美味しくはならないと思われます。
ボジョレー・ヌーヴォーは、「マセラシオン・カルボニック」と呼ばれる醸造法で生産されます。
醸造タンクに葡萄を房ごと入れて、自重で潰れた葡萄の発酵とともにアルコールが生成されて醸造が進んでいくという醸造手法です。
アルコールの生成過程で二酸化炭素が発泡するため、ボジョレー・ヌーヴォーの中には、ごくごく少しですが微炭酸に感じられるようなものもあります。
フレッシュで軽やか、甘い香りを楽しめるボジョレー・ヌーヴォーは、冷蔵庫で軽く冷やしていただくのがオススメです。
タンニンが少なく、また時には微炭酸も感じられるワインなので、冷やしても味わいを損ないません。
ボジョレー・ヌーヴォーにも、樹齢の長い葡萄から造られるものや、ボジョレー地区の中でも特定の地域で造られるものなど種類がいくつか存在します。
昨今では、ビオのボジョレー・ヌーヴォーなども登場するなど、同じワインメーカーから複数種類が発売されることも多いので、いろいろなワインを飲み比べてみるのもボジョレー・ヌーヴォーの楽しみ方のひとつです。
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