おうちでワイン
塩尻市の2つのヴィンヤードを飲み比べ! ワイン頒布プレステージ・パスポート第2回レポート
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購入者を「特別なお客様」にしてくれるシャトー・メルシャン「プレステージ・パスポート」の第2弾が9月末に発送されました。
今回も送られてきたワインや内容の詳細をお届けします。
今回送られてきた3本のワイン
今回送られてきたのは、長野県塩尻市の桔梗ヶ原地区と片丘ヴィンヤードでつくられた3本のワインでした。同じ市内にありながら、異なるテロワールを味わえるのが魅力です。
2つのヴィンヤードは6キロほどしか離れていませんが、桔梗ヶ原地区は2つの川に挟まれたほぼ平坦な盆地で、片丘ヴィンヤードは松本平盆地を望む景色の良い斜面に面した標高の高い場所です。土壌も異なっています。
桔梗ヶ原メルローロゼ 2020
産地:長野県塩尻市桔梗ヶ原地区
品種:メルロー100%
栽培方法:棚式および垣根式栽培
サーモンピンクの淡い色合いが美しいワインです。2018年のヴィンテージからは同年にオープンした桔梗ヶ原ワイナリーで手掛けられていますが、2017年までは勝沼ワイナリーで醸造されていました。2017年ヴィンテージは酸が残るロゼに良い品質のぶどうが収穫できたこともあり、ワイナリーを訪れる人が「一番のお気に入り」と語るほどの人気があったため、受け継ぐのにはプレッシャーがあったとのこと。その後、収穫時期やプレス方法などを工夫し、出来上がったのが2020年ヴィンテージです。
発酵や育成にステンレスタンクを使用し、かりんや洋ナシの黄色い果実、ほのかなかんきつとサクランボのような赤い果実が感じられ、心地よい酸が全体をまとめる辛口ロゼワインとのこと。
プチトマトの冷製パスタ、ムール貝のプロヴァンス風、バーニャカウダとの相性が良いとのこと。良く冷やして、花見やピクニックで味わって欲しいワインだそうです。
桔梗ヶ原メルロー 2016
産地:長野県塩尻市桔梗ヶ原地区
品種:メルロー100%
栽培方法:棚式および垣根式栽培
勝沼ワイナリーで醸造されたワインです。世界的にメルローは垣根式栽培が一般的ですが、桔梗ヶ原地区のメルローの一部は、以前栽培していた品種の方法を受け継ぎ、棚式で栽培されています。世界的に珍しい棚栽培のメルローが使われている1本です。
木桶にて28度~30度で約10日間発酵させ、ステンレスタンクにて同じ温度で28度~30度で約10日間発酵。オーク樽にて約21カ月間育成しています。樽育成由来の焙煎したコーヒーのニュアンス、タバコ。ヴァニラの香りが複雑に調和しており、程よい酸としっかりしたタンニンのバランスが整ったエレガントなワインとのこと。
飲み頃は2024年まで! 牛フィレ肉の赤ワイン煮、牛肉のたたきバルサミコソース仕立てなど、しっかりした肉料理と相性が良いそうです。
片丘ヴィンヤード メルロー&カベルネ・フラン樽選抜 2019
産地:長野県塩尻市片丘ヴィンヤード
品種:メルロー81%、カベルネ・フラン19%
栽培方法:垣根式栽培
片丘を冠したワインのファーストヴィンテージです。2022年に桔梗ヶ原ワイナリーで販売される予定のワインが、プレステージ・パスポートのメンバーに先行で届けられました。
ファーストヴィンテージということで、飲み頃がいつなのかもまだ読めないそうです。解説してくれた勝野さんは「2024年頃に1回飲みたい」とお話しされていました。
果汁がおいしいメルローに果皮のおいしいカベルネ・フランをブレンドして華やかさをプラス。フランスのサンテミリオンで醸造を手掛けた経験のある勝野さんが、現地で虜になったという組み合わせです。
ステンレスタンクにて16度~28度で約20日間発酵し、オーク樽にて約18カ月間育成させています。やや紫を帯びたガーネット・スグリやラズベリーのようなベリー系の香りに加えて、ほのかなスパイスのニュアンスを感じる、フレッシュな果実を連想させるみずみずしさとしなやかなタンニンが口中に広がるバランスの良いワインに仕上がったとのこと。
トマトの肉詰め香草焼き、鴨胸肉のロースト、仔牛のミラノ風カツレツ、重すぎずに香りのよい肉料理と相性が良いそうです。
ワイン頒布の枠を超えたプレミアム・パスポート
2回目のオンラインセミナーは、10月6日に開催されました。上記のワインの説明は、セミナーを反映した内容です。セミナーでおすすめされた通り、2本はしばらくの間セラーに保存し、1本は春先に味わいたいと思っています。
今回セミナーに登場したのは、シャトー・メルシャンの勝野泰朗さんと桔梗ヶ原ワイナリーの栽培・醸造責任者の高瀬秀樹さん。どちらもぶどう畑から醸造まで手掛けている、ワインづくりのプロフェッショナルです。
出典:シャトー・メルシャン プレステージ・パスポート オンラインセミナー
今回のセミナーでは、ワインの特徴やテロワールなどが解説され、「情報があふれだす」ような内容でした。プレステージ・パスポートを「ワイン頒布」と表現していますが、実際はワイン頒布の枠を超えた内容です。11月末には桔梗ヶ原ヴィンヤードでプレステージ・パスポート購入者を対象としたサンクスデーが開かれるなど、1回3本、合計12本のワインを通して、シャトー・メルシャンやワインの奥深さを知り、よりワインを楽しむ扉を開けてくれるようなサービスだと思います。
ワインが届くたびに、シャトー・メルシャンを推す気持ちが深まっているのを実感しています。
第3回以降も送られてきたワインを紹介します! また愛情をこめてレポートするので、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
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J.S.A.ワインエキスパート。
フロリダ州内の小売店にて日本酒の販売をしていたころに、勉強のためと手を出したワインにはまる。ワイン、日本酒、芋焼酎をこよなく愛する酔っ払い。