おでかけワイン
【行ってみた】エシカルなワインを楽しみたい方に!塩尻のサンサンワイナリー
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天候に恵まれた11月20日、私は長野県の塩尻にいました。この日の午後に開催される、シャトー・メルシャンのサンクスデイに参加するためです。
▼ シャトー・メルシャンのサンクスデイ参加レポートはこちら!
せっかくの塩尻なので、他のワイナリーにも足を運んでみることに。塩尻のワイナリーもコロナの影響で見学や試飲には制限がある状態でしたが、こちらも非常に充実した時間が過ごせました。
ワイン産地・塩尻とは
山梨県に続いて、日本のワイン生産量第2位の長野県。長野県は、「桔梗ヶ原ワインバレー」「千曲川ワインバレー」「日本アルプスワインバレー」「天竜川ワインバレー」の4つのワイン産地に分かれていますが、塩尻市はそのうちの「桔梗ヶ原ワインバレー」に含まれています。
桔梗ヶ原ワインバレーは、長野県で最も早くワインづくりがはじめられたエリアです。林農園(五一ワイン)や信濃ワインといった、100年以上の歴史を持つワイナリーがあります。また、品質の確かさから高い人気があり、抽選販売しか行っていない城戸ワイナリー(Kidoワイナリー)もあります。
現在のシャトー・メルシャンやサントリーも、戦前から塩尻のぶどうを使用したワインを手掛けており、日本のワイン文化を長く支えている地域と言えるでしょう。
塩尻駅のホームでもぶどう栽培をしており、塩尻駅ワインとして販売されています。
JR塩尻駅の東口を出てすぐの観光センターで販売されていた塩尻駅ワイン
▼ 塩尻駅ワインご紹介記事
コロナ禍でなければ、5月の新緑の季節に塩尻ワイナリーフェスタが開催され、全国からワインファンが訪れます。
塩尻市内には10を超えるワイナリーがありますが、見学や試飲を提供しているワイナリーは通常時でも限られています。私が訪れた時点では、どのワイナリーも見学は中止。唯一、併設されているショップで試飲ができるというサンサンワイナリーに向かうことにしました。
サンサンワイナリーに行ってみた!
サンサンワイナリーは、塩尻駅の隣のみどり湖駅から徒歩30分程度。または、塩尻駅からタクシーで20分です。他に行き方はないかと観光センターで聞いてみることに。
するとサンサンワイナリーを通る循環バス「すてっぷくん」があるとのこと。運賃は100円! 乗車時間は20分なのでタクシーと変わりません。1時間に1本しかありませんが、時間的にちょうど良かったこともあり、バスで向かうことにしました。
降りるバス停は「サンサンワイナリー南」。分かりやすくて助かります。バス停を下りて3分ほど歩くと、サンサンワイナリーに到着です。
サンサンワイナリーとは
サンサンワイナリーは、塩尻市の柿沢というエリアにあるワイナリーです。五一ワインの柿沢農場も近くにあります。標高864メートルの場所にあり、バスを降りると塩尻よりもぐっと寒い地域だということが体感できました。
サンサンワイナリーの母体は、介護事業所を運営している社会福祉法人サン・ビジョン。産業廃棄物処理場が誘致される予定だった場所を守るために誕生したワイナリーであり、ぶどう畑の維持にも、障がいと共に生きる方々が活躍しているそうです。
ワイン王国の『日本ワイン ブラインド・テイスティングで選んだ本当に美味しい63本』には、2本が選出された実力派でもあります。
気持ちの良い空間で味わうワイン
併設のショップ「ボッデガ(Bottega)」は、通常であれば10時開店ですが、この日はコロナの影響で11時開店でした。レストランは閉鎖中ですが、グラスワインを注文し、ショップ内で購入した軽食と共に味わうことが可能です。
入店すると「お車ですか?」と聞かれたうえで、試飲を出してくれるのとのこと。レストラン内のテーブルで待っているようにと言われ、「試飲なのに着席していいの?」と思っていると、こんな試飲セットを出していただきました。
サンサンコンコード2019、サンサンコンコードガーネット2020、サンサンナイアガラ2020、サンサンナイアガラジェイド2020の4種類。下の数字通りに味わえば、より香りが楽しめるとのことでした。家庭料理に合わせることを想定しており、飲み飽きないきれいな酸のワインでした。
グラスワインでは「柿沢シャルドネ樽熟成2016」(300円)を注文。ショップで購入したスナックと共に堪能することにしました。
きれいな酸や果実感に樽で柔らかさがプラスされているような印象です。天気の良い休日の昼間にぴったりなワインでした。
天気に恵まれて気持ちが良いので、テラス席で味わっていたのですが、途中で風が強くなってきたので店内へ移動。テラスのすぐ下にぶどう畑が広がっているので、風の影響を受けてぶどうが育ったことが実感できました。
ボッデガにいる1時間ほどの間に、車でやってきて特定のワインを買い、すぐに出ていく地元民らしき人が複数いたので、サンサンワイナリーのワインが暮らしに根付いていることが伺えました。
落ち着いたら行きたい塩尻のワイナリー
現在はコロナで見学や試飲は行っていませんが、塩尻から徒歩20分ほどの桔梗ヶ原には、五一ワインと井筒ワインが向かい合うように存在しています。
五一ワインのショップでは、ここでしか買えないワインや長野限定ワインの購入も可能です。こちらもコロナ禍でなければ、常時10本ほどのワインを試飲できるそうです。
井筒ワインでは、コロナ禍でなければワイナリー見学を実施しており、ショップでは充実した試飲を楽しみながらお気に入りのワインを探すことができます。
両ワイナリーからさらに15分ほど歩くとあるのが、信濃ワインです。
こちらもコロナ禍でなければ、セラー見学やショップでの試飲を実施しているとのこと。
五一ワインや井筒ワインへは起伏がない道のため、塩尻駅から徒歩20分でも大変ではありませんでした。しかし、その先の信濃ワインへは、行きは下り、帰りは上りの急な斜面。体力には自信がある私でも、かなり疲れました。平日であれば巡回バス「すてっぷくん」の運行があるとのことですが、土日はありません。ただし、期間限定で無料のシャトルバスが出ていることもあるそうです。
塩山と塩尻のテロワールを歩きまくり、2日間で4万歩近く歩いた今回の旅行。くたくたに疲れましたが、天候にも恵まれて、疲れた身体においしいワインが染みわたり、とても充実したものになりました。
▼ サンサンワイナリーにて購入したワインはこちら
サンサンワイナリー サンサン エステート 柿沢ルージュプレステージ 750ml【赤ワイン ミディアムボディ 辛口】
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J.S.A.ワインエキスパート。
フロリダ州内の小売店にて日本酒の販売をしていたころに、勉強のためと手を出したワインにはまる。ワイン、日本酒、芋焼酎をこよなく愛する酔っ払い。