知ってる?ワイン話
キリストが飲んだワインの味を再現?!
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イスラエルのワイナリーが聖書時代に親しまれていたワインを再現する試みに乗り出す
キリストが「これは私の『契約の血』を表わしています」(マルコ14章24節)と宣言したワインは、どんな味だったのでしょうか。
カナの婚礼で水を葡萄酒に変えた最初の奇跡に始まり、最後の晩餐での宣言、また説話の中でも葡萄酒を例えに使うなど、キリストに関する記述だけでもワインとの関わりを数多く見ることができます。
また、新約だけでなく旧約聖書にも葡萄酒は度々登場し、ワインが古くからイスラエル文化と深く関わってきたことがうかがえます。
何千年も前の聖書時代に親しまれていたワインを探り、蘇らせたい……。
当時のワインの再現に挑戦するワイナリーが、イスラエルやヨルダン川西岸に増えてきているそうです。
ヨルダン川西岸の入植地にある自宅近くでワイナリーを営むエリヤシブ・ドローリ氏は、そうしたチャレンジャーの一人。
アリエル大学の研究者でもあるドローリ氏は「ダビデ王の食卓に登場したワインや、イエスなど聖書の登場人物にまつわるワインはみんなが飲みたいと思うはず」と語り、古代から伝わる葡萄品種を現代の科学と組み合わせることにより、聖書時代のワイン再現に挑戦しています。
ワイン造りに使われていた葡萄の品種を突き止めるために、遺跡発掘現場で発見された葡萄の種を調べることから着手したドローリ氏は、当時は特定の葡萄品種によるワイン造りを行っていた訳ではないようだ、との結論に至りました。
現代では、ワインに適した特定の品種から醸造するのが一般的ですが、当時は(ワインの種類は聖書の年代によって異なるものの)まだそのスタイルではなかったようです。
また、ドローリ氏が調査した同地固有の葡萄品種120種のうち、約20種がワイン造りに適していることが判明しました。
ドローリ氏は「私にとってワインとの再会は、自分たちのルーツや歴史、自分たちの祖先の暮らしとの再会でもある」と喜びを語りました。
イスラエル固有品種の栽培に注力するワイナリーが増加傾向に
イスラエルでは、1880年代からワインを生産していますが、当時ワイン生産に使用されていたのはフランスから輸入された品種でした。
しかし近年、イスラエル北部にあるラカナティ・ワイナリーで、同地で古くから栽培されてきたマラウイという固有種を用いたワイン造りがスタートしました。
同ワイナリーが生産する年間100万本のワインのうち、マラウイ種のワインはわずか2,500本という希少生産。
英語とヘブライ語とアラビア語で貢献者の名が記されたラカナティのワインラベルについて「この葡萄はアラビア原産でパレスチナ人が栽培している。だから全員に敬意を表して」と語る同ワイナリーの経営者は、マラウイ種のワインにも期待を寄せています。
また、ベツレヘム郊外に位置するクレミサン・ワイナリーでも、同地固有種の葡萄のみで造るワインを2008年から手がけています。
ダボウキ、ハムダニ、ジャンダリ、バラディなど、一般にはほとんどなじみのない品種ですが、同ワイナリー営業担当者は、昨今の競争が激化したワイン市場では独自性が強みになると予想しています。
醸造家も、「きっとイエスも私たちのワインを喜んでくれると思う」と、ワインへの誇りを語りました。
クレミザンワインは、2009年から日本でも販売されているワインで、「セーブ・ザ・オリーブ」というプロジェクト団体から購入可能です。
聖地のワインを一度味わってみてはいかがでしょうか?
[参照] 2015/12/25 CNN ニュース記事 ( https://www.cnn.co.jp/business/35075546.html )
ヤルデン人気シリーズ4本セット【Yarden】【イスラエルワイン】【イスラエル産・白ワイン×3・赤ワイン×1・辛口・750ml】
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きっと現代のワインとはかなり違った味わいなのでしょうね~。
聖書と葡萄酒というと、マタイ9章17節の「人は、新しい葡萄酒を古い皮袋に入れることもしません。もしそうすれば、皮袋は張り裂け、葡萄酒はこぼれ出て、皮袋はだめになります。」という例え話が子供心に「古い皮袋に新しいワイン入れてみてえ!」と好奇心を刺激しまくったことを思い出します。
いや実際、張り裂けちゃうものなんですか?