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大阪万博で出会う芳香の魔術──アルザスを彩る葡萄品種「ゲヴュルツトラミネール」の魅力とは?
[公開日]
2025年大阪・関西万博のフランスパビリオンに、史上初めてアルザスワインが公式出展!
アルザスワイン注目品種の第三弾は、華やかな香りとスパイシーさで世界を魅了する「ゲヴュルツトラミネール」
2025年8月18日から31日まで、大阪・関西万博のフランスパビリオンでアルザスワインが提供されます。
ワイン産地として史上初の公式出展となる今回、世界的トップソムリエが選定したワインが特別に振る舞われる予定です。
アルザスワインにクローズアップするシリーズ第三弾となる今回は、華やかでエキゾチックな香りを誇る品種「ゲヴュルツトラミネール」に注目します。
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エキゾチックな香りをまとう「ゲヴュルツトラミネール」
ゲヴュルツトラミネールは、ライチやパッションフルーツなどトロピカルフルーツのリッチな果実味と、バラの花やショウガ、スパイスの香りが印象的な白ワイン用品種です。
アルザス全生産量の約14%を占める代表的な品種のひとつで、その凝縮感と個性的なアロマは「一度飲んだら忘れられないワイン」と評されています。
ブルゴーニュからアルザスへ──スパイシーな進化の歴史
ゲヴュルツトラミネールのルーツは、古代ローマ時代から栽培されていたとされる「トラミネール」という品種です。
その由来はイタリア北部の南チロル地方に位置するトラミン村と伝えられます。
この品種がアルザスに伝わり、突然変異を経て誕生したのが「ゲヴュルツトラミネール」。
その名の通り「スパイシーなトラミネール」(ゲヴュルツとはドイツ語でスパイシーを指す言葉)を意味し、豊かなボディとスパイス感を併せ持つ独自の進化を遂げました。
ソムリエが語る、ゲヴュルツトラミネールのペアリング術
世界的なソムリエも、この品種の個性に注目しています。
セルジュ・デュブス氏(1989年世界最優秀ソムリエ)は、「アルザスのゲヴュルツトラミネールは、収穫時期や製法によって、アロマティックでほのかな甘口と、ミネラル感が凝縮した辛口があります」と語り、「デザートには甘口タイプが向きますが、食事に合わせるなら後者の辛口タイプがいいでしょう。スパイスの効いた料理がおすすめです」とワインのタイプごとのペアリングを提案。
グザヴィエ・チュイザ氏(2022年フランス最優秀ソムリエ/MOF受賞)は、「アルザスのゲヴュルツトラミネールは唯一無二。とくに、コショウやクミン、サフラン、強いミネラル感のある、凛々しく複雑なタイプは、アルザスの土壌や気候によって育まれた素晴らしいワインです」とアルザスワインの個性を評しました。
ペアリングに関し、「料理に合わせるなら、このパワフルなスタイルと呼応するような、深いコクと複雑味のあるものをおすすめします」とコメントしました。
万博で味わえるアルザスワインのラインナップ (2025年8月18日~31日提供予定)
2025年大阪・関西万博のフランスパビリオンでの期間限定提供ワインは以下の通りです。
ラ・トゥール・デュ・リーヴル(AOC クレマン・ダルザス ブリュット NV 白)
ドメーヌ・ショーンハイツ(AOC アルザス・リースリング 2021 リューディ “リンゼンベルグ” 白)
メイエ・フォンネ(AOC アルザス グラン・クリュ ヴィネック=シュロスベルグ リースリング 2021 白)
ドメーヌ・ボット=ガイル(AOC アルザス ゲヴュルツトラミネール 2019 “レ・ゼレマン” 白)
ベステーム(AOC アルザス ピノ・ノワール 2022 “パッション・ド・ヴィニュロン” 赤)
ウィリー・ギッセルブレヒト(AOC アルザス ピノ・グリ 2023 白)
アルザスの多彩な品種を一度に体験できる、またとない機会です。
万博で広がるアルザスワインの未来
ゲヴュルツトラミネールはもちろん、リースリングやピノ・グリ、ピノ・ノワールといった他の品種も揃う今回のラインナップ。
大阪万博をきっかけに、アルザスワインの豊かな香りと味わいが日本にさらに広がっていくことでしょう。
2025/08/18 アルザスワイン委員会 プレスリリースより引用
アルザス ゲヴェルツトラミネール 白 750ml オーガニック ワイン
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