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2016年大予想!ワインに関するアレコレ
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年明け早々に大寒波の襲来など、気象変動などの影響が気になる2016年のワイン業界。
ワイン業界の動向予想を経済ニュースからピックアップ!
●イギリス産スパークリングワインの評価が上昇
2015年12月、フランスのシャンパンメーカーであるシャンパーニュ・テタンジェ社がイギリスの葡萄畑を購入し、高級スパークリングワインを生産すると発表。
この影響か、イギリス産スパークリングワインの人気が急上昇した。
高級スパークリングワインであるシャンパンの生産地、フランスのシャンパーニュ地方は10年前と比較し温暖化が進んでいる。
その一方、シャンパーニュ地方と同様の土壌を有するイギリス南部が、葡萄栽培に適した気温に恵まれるようになった。
イギリス産のスパークリングワインは、上質なものも含めほとんどが英国内での流通となっているが、テタンジェ社の参入により流れが変わると考えられる。
●自然派ワインがメインストリームに
フランス語でヴァン・ナチュールと呼ばれる化学肥料・農薬を使用せず伝統的な造り方に回帰した自然派ワインは、従来は一部の愛好家向けにとどまっていたが、2015年にはニューヨークで自然派ワイン専門バーが3店舗オープンするなど、より広い層に受け入れられ始めている。
デンマークの高級レストランNomaでも、ワインリストの半数を自然派ワインが占めているという。
自然派ワインの品質向上に伴い消費者の興味が向き始めたことや、安全に栽培された食品にこだわるレストランが目を向け始めたことなどがきっかけとなったようだ。
今後もこの流れは強まると見られている。
■カベルネ・フランの使用が増加
カベルネ・フランはスパイスやハーブ系のアロマを持つ葡萄品種だが、食事に合わせやすい酸味と香りに注目が高まっている。
今年はカベルネ・フランを含むワインが流行する可能性が高そうだ。
■イタリアワインがポスト・ブルゴーニュワインに
ボルドー産高級ワインの価格が低下していることに伴い、ブルゴーニュ産ワインの価格に対する評価に変化が起きている。
「ボルドー産ワインがこの値段なのにブルゴーニュ産ワインがこの値段というのは高すぎる」と、富裕層もが感じているようだ。
その中で、ブルゴーニュ産ワインにも劣らない複雑さと深みを持つイタリア産高級ワインに着目される流れが起こりそうだ。
■超豪華なワインツーリズムの流行
ナパバレーのワイナリー、カステッロ・ディ・アモローサが1,000~20,000ドル(約11万7,000~235万円)の価格帯で超豪華なVIPツアーを開始したほか、シャンパンハウスのデュヴァル・ルロワは4万ユーロ(約512万円)のワインオリジナルブレンド体験ツアーを開催。
セレブ向けワインツーリズムが人気を博す兆しが見られている。
■飲食店でのグラスワイン流行
抜栓後に味が変化しやすいワインでは、ボトルオーダーが主流となっているが、注いだ後のワインを酸化させずに保存できるワインオープナー「Coravin(コラヴァン)」の開発により、グラスワインの取り扱いが増加の傾向にある。
2015年10月にロンドンでオープンした大衆向けレストラン「110ドゥ・タイユバン」では、110種類ものグラスワインを提供している。
また、同年7月にサンフランシスコでオープンしたレストラン「ダーティー・ウォーター」でも114種類を揃えているという。
2016年はコラヴァンを採用するレストランがますます増え、グラスワインの取り扱いは増加していくと思われる。
■移動式ワイン販売「ワイントラック」
ワイン名産地のひとつ、フランスはサンテミリオン地区のワイン業者がフードトラックにヒントを得た「ワイントラック」を導入し、話題となっている。
2016年は、移動試飲室としてジャズフェスティバル、ワインフェア、アンティークマーケットなどに参加予定。
ソムリエ兼ドライバーと現地参加の生産者が、16種類のワインを試飲させてくれるという。
ワイン人気の高まっている日本でも、こうした販売スタイルが出現するかもしれない。
■映画などの名前を冠したセレブワインの増加
近年、映画やTVドラマ、スポーツチーム、俳優などの名前を冠したワインが登場しているが、2016年もその傾向は続くと思われる。
2015年末に、ナパバレーのワイナリー、レイモンド・ヴィンヤードがレイモンドグラミー賞受賞歌手のジョン・レジェンドと提携してレジェンド・ビンヤード・エクスクルーシブ(LVE)ブランドを立ち上げて話題になった。
今後もこのようなタイアップの動きは増加すると予想される。
2016/1/18 SankeiBizより引用。
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特にワイントラックは日本でも流行ってほしいと思います!
また、ヴァン・ナチュールはとても定義が難しいようで、自然派ワインのひとつやリュット・レゾネで造られたワインと考える人もいればビオワインとも自然派ワインとも違うと唱える向きもあったりで正直難しすぎます……。
しかし全体的に、農薬や化学肥料をできるだけ使わず栽培した葡萄を使用することや伝統的手法での醸造が再評価されている傾向は感じます。
フランスでも若者のワイン離れが進む中、自然派ワインは人気が高まっているそうで、この流れは世界各国でも起こりそうだと思います。ビオワインなども美味しいものが増えてきてますよね。
2016年も、日本ではワイン需要が伸びると思われますが、その中でまた様々な動きがありそうですね!