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中国での倹約令が高級ワインを直撃
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中国におけるワインの輸入額が著しく減少している。
2014年1~6月に上海経由で中国に輸入されたワインの数量は、前年同期比で10.9%減の5,490万リットルとなり、輸入額は同27%減の25億7,000万元(約430億円)だった。
輸入額減少の主な原因は、単価の顕著な低下と見られる。
習近平指導部の倹約令が中国の高級ワイン市場を直撃した形だ。
1~6月の輸入ワインの1リットルあたりの平均価格は、前年と比較し18%安い46.7元だった。
6月のみを比較すると、さらに落ち込み幅が拡大し、1リットルあたり35.4元まで低下した。
ワインの産地別に見ると、輸入量が最大のフランス産ワインは18.5%減、オーストラリア産ワインは24.8%減。
中国におけるオーストラリア産ワインの消費が減少したことは、オーストラリアのワイン生産大手にも打撃を与えた。
トレジャリー・ワイン・エステーツが2014年8月21日に発表した2014年6月期決算は、最終損益が1億90万オーストラリアドル(約97億円)の赤字だった。
前期は4,720万オーストラリアドルの黒字であったことをみると、大幅な下落と言える。
アメリカやニュージーランドなどの市場が不振であったことに加え、中国の高級品贈答需要が落ち込んだ影響が大きいという。
トレジャリーに対し、KKRなどのアメリカ投資ファンド2社が買収を提案しているが、資産内容の精査次第では、買収が成立しない可能性もある。
そうした中、中国では唯一、南米チリ産ワインが1.6%増と輸入量を伸ばした。
2015年1月から、中国・チリ自由貿易協定(FTA)に基づきワインの関税が撤廃されるのを前にし、関係業者が保税倉庫にチリ産ワインを積み増しているのが原因と見られる。
2014/08/22 日経産業新聞より引用。
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ちなみに、中国のワインの消費量が多い理由のひとつに、「乾杯」の文化も関係あるとか。
日本も宴会のスタートに乾杯の音頭がありますが、中国では「飲み干す」のが流儀。
グラスを一気にあけてしまうため、量を飲むことになるのだそうですw
なんだかもったいないような?w