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アサヒビール、オーストラリア産ワインの拡販を狙う
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アサヒビール株式会社(東京都墨田区)は2016年3月15日、オーストラリアのウィンガーラ・ワイン・グループのワインブランド「カトヌック・エステート」4アイテムを発売する。
国税庁の調査によると、ワインの消費数量は近年増加を続けており、特に2015年はバブル期の1998年を超えて過去最高を記録した。
「第7次ワインブーム」と呼ばれるほどの活況を見せている。
一方、2015年はチリ産ワインがフランス産を抜いて輸入量トップとなり、ニューワールドのワインが広く愛飲されている傾向が明らかとなった。
アサヒビールが2012年から取り扱っているチリ産ワインブランド「サンタ・ヘレナ・アルパカ」シリーズも、2015年の販売量は前年比2.8倍の101万ケース(1ケースは750mlで12本換算)に伸ばした。
ワインブームが席巻しニューワールドのワインへの注目が集まっている中、同社は新たなブランドを展開することを発表した。
ニューワールド・ワインの中でも高い品質を誇るとされるオーストラリア・ウィンガーラ・ワイン・グループ「カトヌック・エステート」ブランドの4アイテムを3月15日から発売する。
同社は2014年から「ロンズデイル・リッジ」「クラッカージャック」と、オーストラリア産ワインは2ブランドを取り扱っており、いずれもテーブルワインとして人気が高い。
「カトヌック・エステート」ブランドでは、中価格帯ワイン拡販を狙う。
日豪EPA(日本・オーストラリア経済連携協定)により、ワインの関税が段階的に引き下げられ、2021年の撤廃が確定したことも要因と考えられる。
チリ産ワインの需要が高まった背景に、日本とチリの経済連携協定(EPA)によるワインの価格低下が考えられることから、今後オーストラリア産ワインへの注目はさらに高まると予想されている。
「カトヌック・エステート」は、プレミアムワインの銘醸地として知られるクナワラ地区の中心部で造られ、数々の受賞歴を持つ果実味あふれる高品質なワイン。
特に「カベルネ・ソーヴィニヨン」は、ボルドー産やナパ産にも劣らぬ豊かな果実味と芳醇な味わいが特長。
また、エレガントな味わいの「シラーズ」、フルーティーな味わいの「シャルドネ」、キレのよい味わいの「リースリング」も高い評価を得ている。
同社では、ホテルやレストランなどの業務用市場を主軸に、デパートやワイン専門店などを中心に拡販する予定。
750mlボトルの店頭想定価格は、白ワイン3,840円、赤ワイン4,340円(いずれも税別)とのこと。
2016/02/20 財経新聞より引用。
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個人的には、ニューワールドワインといえばオーストラリア産というイメージが強かったので、ここ近年のチリ産ワインの人気がむしろ意外でした。
また、現在の「第7次ワインブーム」で主流となっているのは1,000円台ワインと言われていますが、その中に中価格帯のニューワールドワインを投入することでワイン消費にどのような変化が起こるのか、気になるところです。
ライト層をさらなるワイン沼に引き込む尖兵となるか、または従来のワイン愛好者をキャッチしてライト層とは住み分ける方向になるのか、興味深いです。