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夏場は注意!ワイン保管は14℃が最適温度
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ワインの保管に最適な温度は14℃!山梨大学の調査発表
山梨大学ワイン科学研究センター(山梨県甲府市)の発表によると、ワインを保管する際の適正温度は14℃ということが判明した。
14℃という温度は、ワイナリーなどで使われるワインセラーの標準的な温度。
また同時に、冷蔵庫内の温度である4℃保管でも、香りや味の劣化が少ないことも判明した。
調査は同センターの柳田藤寿教授の研究室と、20万本以上のワインを保管可能なワインセラーを持つ寺田倉庫(東京都)が共同で2014年度に実施した。
白ワインと赤ワインをそれぞれ3銘柄ずつ、計約250本を用意して実験を行ったもの。
6種類のワインを、4℃に保たれた冷蔵庫、14℃のワインセラー、35℃に保った大型の装置「インキュベーター」、夏は約30℃、冬は約7℃になる空調設備のない倉庫の4か所で保管し、1・3・6・12か月が経過した時点で香りや色、味を分析した。
分析の内容は、一般成分、色調、有機酸、香気成分の分析および味認識装置、ソムリエの官能検査による評価によるもの。
調査の結果、4℃と14℃の低い温度で保存した場合は、赤ワインに含まれる赤色の色素「アントシアニン」の減少が少なかったほか、白ワインでは、フルーティーな香気成分の減少が少ないという分析結果が得られた。
ソムリエら専門家3人が20点満点で官能評価を行ったところ、葡萄品種のシラー種を使った赤ワインは14℃で保管したワインが平均17.5点と最も高い得点で、「複雑性があり、熟成が感じられる」と評価された。
平均16.5点だった4℃は「複雑性や広がりに欠ける、フレッシュさが残っている」と評価され、味の面では14℃には及ばなかった。
他の品種を使用した赤ワインや、また白ワインも同様の結果となった。
一方、35℃の高温で保管した白ワインは、香り成分のうち「焦げ臭」が大幅に増加し、色が濃くなる変化もみられた。
味認識装置による分析でも、時間経過につれて酸味や苦味などが大きく増加する傾向にあり、官能検査では「明らかな劣化。品種の個性が感じられない」との低い評価となった。
また、室温で保管した白ワインも、温度が高くなる夏場を経ると、フルーティーな香気が減少するなど品質が低下することが分かった。
柳田教授は、家庭での保管に関し、「特に夏場は室温での保存は避けたほうがいい」と指摘。
冷蔵庫での保管については、「一般的に4℃など低温では品質が劣化するとされているが、調査では品質の変化が少なく驚きだった」としつつも、「冷蔵庫では食品などの臭いが移る可能性もあるので注意が必要」とも述べた。
柳田教授は調査を3年間継続し、温度による影響を長期的に調べたいという。
同センターは「ワインは今、日本で消費量が増加傾向にある。家庭で保管する際の目安にしてほしい」と述べている。
2016/06/10 YOMIURI ONLINE
2015/11/20 寺田倉庫株式会社プレスリリース より引用。
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駄目代も可能な限り冷蔵庫に入れるようにしてはいるのですが、入りきらないことも多くて、困っています。セラーを買うべきなのか……もしくは家の室温を14℃にするべきなのか……(「神の雫」のイタリア長介ばりに)。
個人的には家の室温14℃の方が嬉しいんですが、多分電気代がえらいことになるであろうことと家族に怒られると思われることがまた悩ましいところです。
そして実は長年、ずっと室温で数年置きっぱなしにしているワインが1本あるんですけど、いまだに怖くて開封できません……。