知ってる?ワイン話
赤ワインポリフェノール「レスベラトロール」は内臓脂肪の蓄積を抑える!
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内臓脂肪蓄積を抑制するスーパーポリフェノール「レスベラトロール」とは
ワインラヴァーならきっとご存知の「ポリフェノール」。
赤ワインには4000~7000種類ものポリフェノールが含まれていると言われおり、中でも赤ワインポリフェノールの一種で、様々な効果効能があるスーパーポリフェノール(※1)「レスベラトロール」は、世界中で盛んに研究されています。
このスーパーポリフェノール「レスベラトロール」について、2018年8月に開催されたメルシャン主催のセミナー『「今さら聞けないポリフェノール」~内臓脂肪蓄積を抑制するスーパーポリフェノール「レスベラトロール」とは』にて詳しく解説されました。
内臓脂肪の蓄積を抑制してくれるなんて、大変嬉しい成分ですね!
さっそく、詳しく見ていきましょう!
「レスベラトロール」とは
1989年にWHOが提唱した「フレンチ・パラドックス」(フランスでは動物性脂肪の消費に対して心臓疾患による死亡率が低い)がきっかけとなり、赤ワインに含まれるポリフェノールに着目されるようになりました。
「フレンチ・パラドックス」の要因のひとつがレスベラトロールと考えられ、今日も盛んに研究されていおり、過食時の内臓脂肪と血中中性脂肪の増加を抑制する作用があるという実験結果も報告されています。
実は、レスベラトロールの効能は、古い資料からも確認されているそうです。
西暦22~250年に編まれたという最古の本草学書「神農本草経」にて葡萄に「筋骨、気力(脳)に作用し、長期接取で身を軽くし、寿命を伸ばす」といった効能があると書かれている他、西暦500年から存在する「名医別録」ではイタドリ(レスベラトロールの原料となる多年草)「炎症、癌、循環器疾患に処方」と記載されています。
これらの記述は、レスベラトロールの作用として現在報告されている内容と一致しており、古くから薬効が認められ服用されてきたことが伺えます。
そもそもポリフェノールとは、植物が環境や害虫から身を守るために生成する苦味、渋味、色素の成分を指すもので、レスベラトロールもまた、植物がカビや細菌から身を守るために生成する抗菌性物質のひとつ。
人間は植物が持つ”防御機構”を食べて自身の中に取り込んでいる訳ですね。
「レスベラトロール」が内臓脂肪蓄積を抑制する仕組み
分かりやすい肥満だけでなく、スリム体型であっても蓄積されているケースも多いという内臓脂肪。
内臓脂肪を落とすには、食事制限や運動などが必要……だけどなかなかそれができない!とお嘆きの方も多いのではないでしょうか。
なんと、赤ワインに含まれるレスベラトロールは、内臓脂肪の蓄積を抑制する働きがあるのだそうです!
レスベラトロールが持つ内臓脂肪蓄積抑制メカニズムは、食事カロリー制限と同様の仕組みであると分析されています。
レスベラトロールが抗老化遺伝子「Sirt1」を活性化することに伴い、遺伝子の発現を制御する因子「EP300(ヒストンアセチル基転移酵素)」の働きが阻害される……というのがその仕組みです。
EP300は、脂肪細胞の分化や中性脂肪の蓄積に関わるタンパク質。
この働きを抑えることで、内臓脂肪の蓄積が抑制されると考えられています。
本来であれば、食事カロリーの制限で抑制できる内臓脂肪ですが、レスベラトロールを多く含む赤ワインを飲むことでも蓄積を抑制できるかもしれないんです……!
(もちろん、「赤ワインを飲んでいれば内臓脂肪がつかない」なんて都合の良い話ではないでしょうけれども)
これらの分析は、ガン治療法の研究などに用いられるゼブラフィッシュでの実験で導き出されたものですが、EP300は人間にも備わっているタンパク質であることなどから、人間もまた同様の内臓脂肪蓄積抑制メカニズムを有していると想定されます。
なお、キリン株式会社R&D本部ワイン技術研究所では、現在もレスベラトロールの機能性研究が進められています。
「レスベラトロール」はどうやって摂取したらいい?
スーパーポリフェノール「レスベラトロール」は、赤ワインだけでなく、チョコレートやピーナッツにも含まれている成分です。
しかし、それらの食品と比較すると、赤ワインのレスベラトロール含有率はダントツ。
例えば、赤ワイン1杯(125ml)に含有されるレスベラトロールの量はおよそ500μgですが、同量のレスベラトロールを摂取する場合、ダークチョコレートでは板チョコ29枚分、ピーナッツでは皮を5kg分というすごい量になってしまうのです。
では、赤ワインから摂取する場合、どのくらいの量を目安に飲んだら良いのでしょうか?
厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒」は1日平均純アルコールにして約20g程度。
ワイン(アルコール度数14度を想定)では、約180ml以内ということです。
レスベラトロールとしては、赤ワイングラス1~2杯分ほどで、健康効果が期待できる充分な量が摂取できるそうです。
ちなみに、ノバルティス科学振興財団によるワイン摂取量と死亡リスクの関連を調べた追跡調査では、1日あたりのワイン摂取量1~3杯程度が、ガンや心臓病による死亡リスクの確率が非飲酒者を下回るという結果が報告されており、「健康日本21」の提唱とも合致しています。
でも、お酒はちょっと苦手で……グラス1杯飲むのはちょっとつらいかも……。
そんな方に朗報です!
お料理に赤ワインを使用することでも、レスベラトロールは摂取可能だそうです。
加熱ではレスベラトロールが分解されにくいことが確認されており、食事とともに腸から体内に吸収されることが期待されています。
加熱でアルコールを飛ばした赤ワインソースをお料理に添えるなど、お酒に弱い方にも手軽な方法でレスベラトロールを摂取できるようです。
メルシャンから、赤ワインソースのメニュー提案もあります。
こちらは「秋刀魚とキノコのソテー赤ワインソース」。
ソテーした秋刀魚に、赤ワイン、レモン汁、醤油、バターを加えるだけで、美味しくかつオシャレな仕上がりにもなっちゃいます!
お手軽に作れるデザート「梨のコンポートヨーグルトがけ」もオススメ!
赤ワイン、砂糖、レモン汁を加えて、梨とともに5分煮込むだけ。
ヨーグルトのほかに、アイスなども相性抜群です。
まとめ
スーパーポリフェノール「レスベラトロール」、研究による解明を待つ面もまだまだありますが、すごい成分ですね~。
しかし、いくらすごい成分を含んでいるからと言って、ワインの飲みすぎは絶対によくない!ので、「節度ある適度な飲酒」の量を守るように心がけたいものですねw
※1 キリン株式会社が提唱する呼称です。
[資料・写真提供]
メルシャン株式会社
レスベラトロールの含有量が3倍(メルシャン株式会社 商品比)の「ボン・ルージュ プレミアム ペットボトル 赤」が2018年8月28日より数量限定発売!
ポリフェノールを積極的に摂りたい方におすすめのワインです。
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