初心者でも3分でわかる!ワイン用語集
酸化
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酸化=酸素と結びつくこと
酸化とは、「酸素と化合すること」。
酸素とポリフェノールが結合することにより、ワインの味わいにまろやかさをもたらしたり、色を変化させたりといった変化が起こります。
木樽で保管する長期熟成型ワインの美味しさには、時間をかけて少しずつゆっくりと酸素と反応していく『適度な酸化』が重要な役割を果たしています。
赤ワインをデキャンタージュするのは、ワインを酸素にさらして『適度な酸化』の状態に近づけるためです。
一方、還元的熟成(瓶内熟成)により生産されるタイプのワインでは、最大の特長である芳香成分が酸化で損なわれやすいため、酸素とはあまり相性は良くありません。
また、『適度な酸化』の状態から酸化が進みすぎると、芳香が失われたり味わいが平坦な印象になったりなどの悪い影響が表れることがあります。
【初心者でもすぐわかる】「酸化したから酸っぱい」とは限らない!
「ワインが酸化した」と聞くと、なんとなく「酸っぱくなるのかな?」と思ってしまうかもしれません。
酸素との化学反応が進んだ、という意味であって、酸味が増すこととは直接関係ありません。
「錆びる」とイメージした方がいいかも?
刃物が錆びる(=酸素と金属が化学反応を起こす)と切れ味が落ちるように、ワインが酸化すると味わいのキレが落ちるんです。
ちなみに、飲み残したワインをビネガーにするという話から「残ったワイン=酸っぱくなる」というイメージが出来てしまっている方もおられるかもしれません。
ワインビネガーはお酢とワインを混ぜて作るもので、酸っぱさの由来はお酢です。
ただし、「酸化」は決して悪いものではなく、本来はワインの美味しさを引き出すのに大事な工程。
適切な酸化が、ワインに独特の風味や美しい色合いやまろやかさを与えてくれるんですね。
熟成期間は、この「酸化」をゆっくりと進める時間でもあります。
酸化が足りていないワインに対して、強制的にワインを酸素にさらして熟成した味わいを引き出すというテクニックがデキャンタージュ。
逆に、開封したボトルにバキュバンなどの専用器具を用いて空気を抜き再度封をするのは、酸化が進みすぎないようにするための手段です。
酸化が不足しすぎても、過度に酸化しても、ワインの美味しさを引き出せない訳ですね。
では、酸化が進みすぎるとワインはどうなるのでしょうか?
ワインのタイプや保存状態(温度など)にもよりますが、一般的に下記のような現象が発生するようです。
■香りが落ちる
白ワインや瓶内発酵タイプのワインは特に、芳香成分が顕著に減少するようです。
■味わいが単調になる
果実味などが減少し、味わいがどことなく気が抜けたような単調さに変化するようです。
傷んでいる印象の味わいに変化することも。
ワインを美味しく楽しむためには、ボトルをあけたら早めに飲み切った方が良いですね。
(数日程度なら逆に美味しさが増す場合もあるようですが)
毎回1本開けられないよ……という方は、ワインの酸化を防げる専用器具を使ってみてはいかがでしょうか?
★ボトル内の空気を抜いて酸化を防ぐタイプ
バキュバン
★酸化防止フィルター装備のボトルキャップタイプ
アンチ・オックス
★ボトルを開封せずにワインを注げるタイプ
コラヴァン
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