初心者でも3分でわかる!ワイン用語集
キュヴェ(Cuvée)
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生産者が特別なものとして識別したワイン
発酵や醸造過程でワインを区別する際や、ワイン名などに使用されます。
いろいろな場面でキュヴェという言葉が使われているため、意味やニュアンスが多く、はっきりと一言で定義するのは難しい言葉です。
ここでは、ワインの名前に入っている場合の意味で解説します。
ワイン名が「キュヴェ・レゼルヴ~」や「~キュヴェ~」などのように「キュヴェ」という言葉を含む場合は、おおよそ、その生産者が特別なワインとして識別した銘柄であることを示しています。
特別な区画や古木から収穫した果実だけを使用していたり、醸造方法が特別だったりと、他のワインとは区別された、思い入れのあるワインであるケースが多く見られます。
【初心者でもすぐわかる】定義はないが、ワイン名に入っている場合はおおむね"生産者が特別なワインとして扱っている"ことを示す名称
キュヴェまたはキュベ(Cuvée)の語源はワイン醸造の発酵槽(キューヴ(Cuve))であると言われており、発酵の段階からワインを区別する際に用いられることも多い単語です。
特別な畑や区画、樹木から収穫した果実だけを使用していたり、醸造手法が異なっていたりなど、区別する理由は様々ですが、発酵槽ごと分けて造られたワインと考えて良さそうです。
また、同じ区画で収穫した同じ品種の葡萄を同じ手法で醸造したワインであっても、発酵槽によって異なる味わいに仕上がることもあります。
多くの場合、それぞれをブレンドして目指す味わいに整えたのち、熟成させるという流れでワインは造られます。
このブレンドの際に、発酵槽の識別にも「キュヴェ1」などのようにキュヴェという単語が使用されます。
さらに、ブレンドしたワインもまたキュヴェと呼ばれることがあります。
また、例外として、シャンパーニュ地方においては、4000kgの葡萄果実から最初に圧搾した果汁2050リットルを指してキュヴェと呼ぶよう定義づけられています。
キュヴェという言葉が広い意味で使われており、定義が難しいのはこうした実情からです。
消費者としては、ワイン名に入っているキュヴェの意味が気になるところですよね。
多くの場合、名前にキュヴェが入っているワインは、「生産者が特別なものとして識別したワイン」という意味です。
様々な理由で生産段階から特別に区別して仕上げられているワインであることが多く、そのワイナリーのラインナップの中でも高級品であったり生産量が少ない希少品など、特別な位置づけがされているものがほとんど。
特に、シャンパンで「プレステージ・キュヴェ(Cuvée de Prestige)」と呼ばれるものは、その生産者のラインナップで最高級のシャンパンであることを示すものです。
前述したとおり、シャンパンにおけるキュヴェとは、一番最初の圧搾で抽出された果汁のことを指します。
一番目に採れる果汁から造られるシャンパンは、品質が高いものとなります。
プレステージ(威信)という単語が加わっているとおり、その生産者にとって威信をかけた最高級のシャンパンが、プレステージ・キュヴェと呼ばれます。
例としては、クリュッグの「グラン・キュヴェ」やルイ・ロデレールの「クリスタル」などが挙げられます。
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