初心者でも3分でわかる!ワイン用語集
ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieille Vigne)
[公開日]
[最終更新日]
葡萄の古木、つまり樹齢の高い葡萄の木
フランス語のヴィェイユ(Vieille=古い) ヴィーニュ(Vigne=蔓(つる)、しばしば葡萄畑とも訳される)は、ワインの世界で樹齢が高い葡萄の木、またはその木から収穫された果実で造られたワインを指します。
ワイン名に「Vieille Vigne」や「V.V.」と入っているケースが多く見られます。
ヴィェイユ・ヴィーニュには明確な年数は定められていませんが、一般的には、樹齢30年を超える木が古木と呼ばれています。
古木から収穫される果実は栄養に富み、凝縮感と複雑さを持った味わいとなることが多く、熟成期間が短いワインでも長期熟成ワインを思わせる風味を漂わせるものもあります。
【初心者でもすぐわかる】30年以上のベテラン選手の葡萄の木
ワイン用の葡萄の樹木は、畑に植樹されてから3年ほどで収穫が可能な状態になり、その後20~30年ほどまでは樹勢が強く、果実が多く収穫できる状態が続きます。
その後は、収穫量が落ちるようになるため、新しい葡萄に植え替えするのが一般的です。
しかし、20年以上経って樹勢が落ちた葡萄の木は、量こそは少ないものの、栄養を多く含む果実を結ぶようになります。
樹の根も深くまで張り、その土地の深いところに眠る水分やミネラル分など栄養素を吸い上げるため、若い樹木では出せない複雑さを持った果実を生み出すことができるようになっていきます。
葡萄の樹木の寿命は、最長で120年ほどと言われており、中には100年を越す葡萄で造られているワインもあります。
代表的な若飲みワインであるボジョレー・ヌーヴォーの中にも、ヴィエイユ・ヴィーニュは増えつつあります。
中には樹齢100年を超えた樹木から収穫した果実で造られたワインもあり、日本でも人気です。
フランスやイタリアなどと比較してワイン造りの歴史が浅い「ニューワールド」と呼ばれる地域にも、ヴィェイユ・ヴィーニュは存在しています。
日本にも、樹齢130年を超える葡萄の樹木が存在しています。
ハギーワイン(大和葡萄酒株式会社)にて管理されている「甲龍」は、指定文化財でありながらも現役。
「甲龍」が結んだ実も使用しているワインが、今もなおリリースされています。
一方、「ヴィエイユ・ヴィーニュ」と名乗る基準がワイン法などで定義されていないため、造り手によっては浅い年数でもヴィエイユ・ヴィーニュと表記したりするケースもあり得ます。
逆に、樹齢30~40年の樹木から造るワインであってもヴィエイユ・ヴィーニュと表記しない造り手も存在します。
表記のあるなし、また樹齢も様々ですので、留意しておいた方が良いかもしれません。
記事内の商品またはサービスに関する価格や消費税表記は記事公開当時のものです。
現在の価格と異なる、もしくは取り扱いが終了している可能性がありますのでご注意ください。