初心者でも3分でわかる!ワイン用語集
黒ワイン
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非常に濃厚で黒を帯びた色調になっている赤ワイン
近年、「黒ワイン」と呼ばれるワインが増えてきています。
スーパーなどでも見かけることが多くなった黒ワインですが、実はそういう区分はなく、ワインの種類としては赤ワインに含まれます。
「オレンジワイン」同様、ワイン愛好者の間で呼ばれる俗称と言えます。
黒ワインと呼ばれるワインにはいくつかの種類があり、それぞれ産地や使用されている葡萄品種が異なります。
ルーマニアの固有品種による赤ワインやフランスのカオール地方のマルベック種による赤ワイン、またアルゼンチンなどニューワールドのマルベック種による赤ワインなどを指して黒ワインと称することがあります。
外観だけでなく味わいも濃厚な黒ワインは、パワフルな味わいの料理と相性が良く、日本では「肉専用ワイン」というキャッチコピーで販売されている銘柄も存在します。
【初心者でもすぐわかる】黒に見えるほどの色調の赤ワインで何タイプか存在する
「黒ワイン」と呼ばれる赤ワインには、産地や使用する葡萄品種が異なるものがあり、大きく分けて3タイプが挙げられます。
まず一つ目は、ルーマニアの黒ワイン。
ルーマニアやモルドバの固有品種で、「黒い乙女」という意味を名前に持つフェテアスカ・ネアグラ種が用いられている点が、黒ワインと呼ばれるワインの中でも際立った特徴になっています。
次に、フランスの南西に位置するカオール地区で生産される赤ワインにも、黒ワインと呼ばれるものが存在します。
カオールが原産地と言われるマルベック種は、タンニンが非常に豊富で、色調も濃いのが特徴。
もともとは20世紀頃まではボルドーでもよく使用されていた品種でしたが、フランスでの栽培の難しさや1956年に起きた冷害の影響により、現在ではカオール地区以外ではほぼ栽培されなくなってしまったそうです。
三つ目は、ニューワールドの黒ワインです。
カオール地区が原産のマルベック種は、1956年にフランスを襲った冷害の直前に、チリに苗木が持ち込まれており、さらにの隣国のアルゼンチンで栽培が盛んになりました。
現在では、アルゼンチンがマルベック種の主要産地のひとつとなっていますが、チリやカリフォルニアでもマルベック種は栽培されており、日本国内でも黒ワインとして多く流通するようになりました。
近年の日本国内でよく見かける黒ワインの多くは、ニューワールド産のものと思われます。
特に、サントリーが「肉専用ワイン」として販売しているカリフォルニア産ワインの「カーニヴォ」は、一風変わったキャッチコピーとリーズナブルな価格帯で注目を集め、黒ワインと呼ばれるワインの存在を日本にも広く知らしめた存在と言えるかもしれません。
ちなみに、フランスのカオールの黒ワインは、ニューワールドの黒ワインと比較すると、濃厚で果実味豊かな風味が特徴とのこと。
アルゼンチン産の黒ワインにも、世界的にも珍しい古木のマルベックから造られたものがあったりと、黒ワインの世界も奥が深く、飲み比べしてみたくなりますね!
▼ 古木のマルベックから造られた「ウンベルト・カナレ・オールド・ヴィンヤード・マルベック・2014」
【バーボンバレル(樽)熟成ワイン】カーニヴォ バーボンバレル カベルネ ソーヴィニヨン
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