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ロボットのワインソムリエが登場?
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デンマークの研究者グループが、ワインのテイスティングも可能な人工の舌を開発した――
アメリカ化学会のWebサイト「ACS Nano」にて発表されたとある研究が、ワインの評価方法に一石を投じるかもしれない。
「Multifunctional Biosensor Based on Localized Surface Plasmon Resonance for Monitoring Small Molecule–Protein Interaction」と題された発表記事によると、アーハウス大学が新しく開発した光学ナノセンサーによる多機能バイオセンサーが、ワインの辛さを人間と同じように認識・判別できるものとしている。
ワイン特有の辛味は、ワインの有機物と口内のたんぱく質が相互に作用することで生まれている。
人間の舌がワインの辛味を感じているのと同様の状態を、ナノテクノロジーで、より正確に検出できるようになったのだ。
研究者グループは、技法自体は新しいものではないとしつつも、効果を測定できるセンサーを開発した点が新しいと言及している。
また、アーハウス大学は、開発したセンサーは病気の発見や予防にも役立つ可能性があると公式サイトにて発表している。
[参考]
http://jp.techcrunch.com/2014/09/23/20140922this-robot-tastes-better-than-a-wine-critic/
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nn501962y
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ロボットと言っても、アンドロイドという訳ではなく、測定器そのものの外観(言っちゃえば測定器ですしね……)なので、ロボ萌えのテンションで画像を参照するとちょっと拍子抜けしますが。
味覚は人間の娯楽の一部でもあるので、そこを機械に検出させるのはどうなんだろう、と思う向きもありますが、参照記事では「先入観がない分、正確な味覚データを記録できる」というメリットが挙げられていて、納得でした。
記事の装置では、検出できるのはあくまでも辛味の感覚ということなので、ワインを味わう上で重要な、香りや色なども含めた総合的な判断には及ばないようです。
ソムリエロボにはまだまだ遠い。
アシモフの「お気に召すことうけあい」のトニイみたいなソムリエとかいたら超ほしいです。