初心者でも3分でわかる!ワイン用語集
樽香
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熟成に使う木の樽からワインに移った香り
「樽香」は、文字通り、樽から由来する香りを指します。
木樽の素材となる樹木の種類により香りにバリエーションがありますが、代表的な香りの例としては、バニラ、ナッツ類、トーストなど、香ばしい香りや甘みを連想する香りが挙げられます。
樽香の種類や強さは、木の種類のほかに、新しい樽を使用しているかどうかやワインと樽が接する期間、樽の内側を炙った度合いなどによっても変化するため、醸造家のこだわりのポイントのひとつとなっています。
【初心者でもすぐわかる】ワインを熟成する際の木樽から移ったバニラなどのような香り
ワインのテイスティングノートに、「樽香が感じられ……」「樽由来の香りが……」といった表現がよく見られます。
樽とワインにどういう関係があるのだろう、と疑問に感じるワイン初心者さんも多いのではないでしょうか。
ワインに樽香が加わるのは、熟成の段階で木樽が使用されることに由来します。
葡萄果汁を発酵させた後に熟成することによって風味を豊かにするのですが、その際の環境によっても味わいの方向性が変化します。
ワインを木樽に詰めて熟成させることで、タンニンがマイルドになりまろやかな味わいに変化したり、樽香が混ざって深みのある風味が生まれたりといった効果が期待されます。
逆に、ワイン本来の風味やフレッシュ感を活かしたい場合は、木樽は使用せずステンレス製やコンクリート製のタンクで熟成させるという手法が用いられます。
ワインの説明を見ていると、「新樽比率50%」「フレンチオーク樽」などといったテキストも出てくることがあります。
木樽の素材となった樹木の生産地や種類によって風味に違いが出ること、また、一度も使用されたことのないおろしたての樽はワインに強い風味を与えることから、味わいを予想するための要素として表記されています。
こうした木樽の種類の使い分けは、醸造家のこだわりポイントのひとつでもあります。
どの種類の素材を使うか、新樽の比率をどうするか、さらに何年熟成させるか……発酵した段階のワインの風味などから、どんな環境で熟成させるべきかを判断するのは、まさにプロとしての経験によるものですね。
ワインの風味の重要な要素となっている樽香も、人によって好みは分かれるところ。
ご自分の好みに合うワインかどうかを判断する基準のひとつとして、木樽を使用しているかどうかという点もチェックしてみるのがおすすめです。
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